緑内障について
緑内障の原因
緑内障は視界が部分的に欠けたり、狭くなる病気です。
進行性の病気で両目共に起こり、自覚症状がないことが特徴です。
目の中では房水といわれる液体が絶えず産生されており、房水はつくり出された分だけ、シュレム管という排水口を通じて眼球の外に排出されます。しかし、シュレム管の排出能力が落ちると、逃げ場を失った房水は目の中にとどまり続け、その結果、目の内部にかかる圧力(眼圧)が上昇します。必要以上に高い眼圧は、目の神経を圧迫して、視機能にダメージを与えてしまいます。しかし、眼圧が正常でも視神経がその圧力に耐えられなくて障害が起こる場合もあります。
眼圧と房水について
眼圧は「房水」という液体によって保たれています。
房水が眼内を循環することで、ほぼ一定の圧力が眼内に発生し眼球の形状が保たれます。
眼圧は房水の生産量と流出量のバランスが崩れると眼圧が高くなるなどの変動が生じます。
- 眼圧が大きく変化する
- 眼の大きさや形が変化する
- 網膜にピンとが合わなくなる
- 視力低下・視野障害が起こる
緑内障の治療
一度障害を受けた視神経は元には戻らないため、緑内障を完治させることはできません。したがって、緑内障の治療は、視神経がダメージを受けてこれ以上視野が狭くならないように、眼圧を下げることが基本となります。
薬剤治療
点眼薬で眼圧を下げる治療が一般的です。
点眼薬1種類で治療をはじめ、効果が十分でなければ、点眼薬を変更したり、作用の違うお薬を追加して2~3種類組み合わせたりします。
レーザー治療
点眼治療で眼圧が下がらない場合に行います。
虹彩切開術
- 虹彩に孔を開けて、房水の流れを変えます。
- 隅角(目の中のスペース)が小さい人に行います。
線維柱帯形成術
- 線維柱帯に照射して、房水の排出を促進します。
緑内障の手術
2つの治療で改善されない場合に行います。
線維柱帯切除術
網膜の下に通路を作り房水を排出し、眼圧を下げます。
線維柱帯切開術
線維柱帯を切開することで房水の出を良くします。