緑内障手術器具(カフーク:Kahook dual blade)
本日はICL手術1名(2眼)、白内障手術を13眼実施しました。
皆さん無事に終わりました。
緑内障手術器具(カフーク:Kahook dual blade)
先週土曜日は新しい緑内障手術を行いました。カフークという器具を用いた緑内障手術です。カフックと呼びたくなりますが、カフークだそうです。
上の写真を見てください。③のところにナイフが2つついています。これを用いて、目の中の水の出口(繊維柱体)を切り取って、目の中の水の排水を良くしよう、と言うものです。
上の写真の赤矢印が繊維柱体です。ここを切開します。
このナイフを使用すると、繊維柱体を一定の幅で取り除くことができます。これによって、目の中の水が排水されやすくなるようです。
もともとあった緑内障手術(繊維柱体切除術)と比較して、手術時間がとても短くて手術後の管理がとても楽だというメリットがあります。また、手術が目にあまり負担にならないので、術後視力が下がりにくいという利点もあります。それなのに、結構眼圧がさがります。
合併症としては、目の中で出血することがあります。数日で出血はなくなるのですが、手術翌日に出血で見づらいことがあります。
一昨日実施した4名の様子をみると、出血は殆どなくて、全員眼圧が結構下がっていました。今後使用頻度が増えそうな器具ですね。
ICLの取り扱い度数が増えました
2018.05.07 近視治療
本日は白内障手術を14件実施しました。(うち、多焦点1件、乱視用レンズ8件)
本日は乱視用レンズを使用する方が目立ちました。特に、3Dを超える強い乱視の方が何名かいたので、乱視軸合わせは特に慎重に行いました。明日の視力検査が楽しみです。
ICLの取り扱い度数が増えました
近視を治す手術であるICLですが、国内で認可されている度数と言うものがあります。-3Dから-18Dまでです。これで大抵の方の近視を治療することが出来ます。一方で、もっと近視が強い方や、遠視の方に対するレンズは国内では認可されていません。
実は、海外では作製されているので、個人輸入をすれば使用できるのです(ちなみに、ICLは医療器具なので、医師免許がないと関税を通過できません)。今回当院では、海外のICL会社と契約を結んだので、国内で作成されていない度数のICLも使用できるようになりました。なんと、-18.0Dから+10.0Dまで、乱視は6.0Dまで対応しています(下の図参照)。ただ、これらの度数はHole ICLではなく、穴の開いていないレンズになります。そのため、手術1週間以上前にレーザーで虹彩切開を行う必要があります。価格も、通常当院で行っているICLよりも若干割高になるのでご了解ください。
眼瞼腫瘍切除
2018.04.13 もりや眼科
今週は白内障手術を14件行いました。みなさん無事に手術を終えました。
先日、小山市民病院内で、市内医師を対象とした講演会で発表を行ってきました。
前立腺肥大治療薬が白内障手術に影響する、という内容です。手術動画も交えて見ていただきました。眼科が他の科と情報を共有する機会は多くないので、時々このような発表を行いたいと思います。
眼瞼腫瘍切除
できもの(腫瘍)は全身どこにでもできるものですが、瞼の場合は見た目に影響します。また、通常皮膚はある程度余裕があるので、腫瘍が大きくなければ皮膚を引き寄せて縫い付けると傷が閉じます。しかし、瞼は皮膚が固定されているので、腫瘍を取った後で皮膚が寄らないことがあります。
このように、瞼のフチに掛かっている場合、皮膚は簡単に寄りません。また、無理をすると引きつれる原因になります。そのような場合、腫瘍を取った後無理に縫合せず、そのまま傷が開いたままで手術を終えます。ちゃんと綺麗になるか、気になりますよね?
これが術翌日です。既に傷が随分小さくなっています。
これで術後1週間です。傷が全然分からなくなりました。あとは睫毛が伸びたらもう手術したか分かりませんね。
平成30年3月の治療実績
もりや眼科 平成30年3月の手術実績
白内障手術 56件 うち多焦点2件
硝子体手術 8件
ICL手術(近視矯正手術)4件
緑内障手術(繊維柱体切除術) 1件
涙道内視鏡を使用した涙管チューブ挿入術 6件
後発白内障に対するレーザー治療 12件
閉塞隅角緑内障に対する虹彩レーザー切開術 件
隅角光凝固術(SLT)4件
霰粒腫切開術 2件
ボトックスによる眼瞼痙攣治療 4件
翼状片切除術 2件
このところ、ICLの手術問い合わせが増えています。指原がこの手術をしたということで、知名度も上がってきているようです。
点眼による眼瞼炎
2018.04.02 もりや眼科
本日は白内障手術14件、
霰粒腫切開術1件
みなさん無事に終わりました。
点眼による眼瞼炎
薬剤によるアレルギーは、患者さんとの相性によるものなので、いろんな点眼で生じます。
良くあるのが、緑内障の点眼薬に対するアレルギーです。長期間点眼すると言う事もあって、眼瞼炎が生じやすいのです。今回は、市販の点眼が原因でアレルギーが生じた方がいらっしゃいました。
目の周りが赤くなって、周囲に白い物が出てきています。目の周りだけが赤くなっているので、炎症の中心が目であることは間違いないようでした。話を伺ったところ市販の点眼薬を2週間前から使用していたという事だったので、一旦中止するよう指示しました。また、炎症止めの点眼・軟膏を処方して経過観察しました。
これが治療後約10日の写真です。炎症が減っていて、白い物も出なくなりました。最終的には綺麗になおりました。
どの薬でアレルギーになるかは個人差が大きいのですが、このような眼瞼炎をおこしやすい点眼・軟膏はいくつか知られています。緑内障治療の場合は複数の点眼をしていることが多いので、眼瞼炎をおこしやすい点眼から止めてみたりします。