低濃度アトロピンによる近視抑制の検証その2
2014.08.25 近視治療
本日は白内障手術9件
翼状片手術1件
結膜弛緩症手術1件
すべて無事に終わりました。
低濃度アトロピンによる近視抑制の検証その2
以前アトロピン点眼液が近視を抑えるという事をブログで書きました。
https:/moriyaganka.com/blog/31205076.html
今回は、アトロピン点眼液を開始して1年以上経過観察できた症例が増えてきたのでまとめてみました。
うちで1年きっちりデータを取れたのは8名でした。脱落はそこそこいますね。やっぱり効果を実感しにくいというのはこの治療の欠点ですね。ただ、散瞳や結膜炎などの合併症は1人もいませんでした。
それぞれのデータでいうと1年の眼軸(目の奥行の長さ)の伸び(mm)は
0.30
0.28
0.12
0.14
-0.01
0.06
0.21
0.22
-0.14
-0.11
0.50
0.44
0.46
0.50
0.15
0.12
平均して0.20mmでした。論文のデータ(2年で0.41mm)とほぼ同じ感じです。それぞれのデータをみると、点眼していてかなり抑えられている感じの子供と、伸びてしまっている子供がいます。伸びている子供は、すでにある程度近視が強いです。そういった方は、元から眼軸が伸びやすい要素を持っているのだと思います。「点眼してなかったらどのくらい伸びたか?」を検証できないのが難しいところです。ただ、眼軸の長い子供でも、眼軸の伸びが抑えられている人もいます。不思議なのが、僅かずつですが眼軸が短くなり続けている子供もいます。不思議です。