近視をおさえる治療 その3 メガネによる治療
今回は
白内障手術 13件 (うち眼内レンズ縫着術1件)
硝子体手術 4件
眼窩脂肪ヘルニア手術1件
無事に手術を終えました。
このところ手術の申し込みが増えてきた関係で、1ヶ月ほどお待ちいただくようになりました。
近視をおさえる治療 その3 メガネによる治療
今回は近視治療の最終回、メガネについて話をします。
今は学童が学校検診でひっかかって、眼科に来る時期です。そのため、眼科で検査をして、「メガネをかけるかどうか」という相談をすることになります。しかし、「近視になって、視力が〇〇になったから、メガネをかけた方がいいですね」と親にいっても頑なにメガネを作ろうとしない事が良くあります。大抵の場合「メガネを作ると近視が進むから」という理由です。また、メガネをつけたり外したりしていると近視が進むと思っている方もいます。これに関しては、いくつか報告があるのですが、まとめると
「メガネを付け外ししても近視の進行に影響がない」
「メガネを我慢してつけなくても近視の進行に影響がない」
「低矯正のメガネをしても、近視の進行を抑えないという報告もあれば、抑えるという報告もあります。ただ、近視の進行を抑えたとしても微々たるもののようです」
「過矯正のメガネの場合、近視が進行する可能性がある」
本来老人でかけるはずの遠近両用メガネに関しても、近視をおさえるという報告があります。ただ、これも効果が低いようで、3年間で0.64Dということでした。子供は調節力があるから、遠方用のレンズで近くも見てしまうのではないでしょうか。
他にも、近視を治すメガネは筑波大学をはじめいろいろなところで研究されています。しかし、今まで聞いたところによると、特殊コンタクトレンズ(オルソケラトロジー)の方が効果が高いようです。今後良い結果が発表されれば、逐一報告したいと思います。
とある県のデータです。1.0未満の割合は中学校で5割、高校で7割程度になるそうです。この殆どが近視と考えると、それだけ近視で困っているひとは多いと思います。その人たちに少しでも治療ができればと思います。