MD値を理解して、緑内障診療を理解する
2012.09.06 緑内障
今日は一時的に豪雨と雷がすごかったですね。実はここに引っ越してから度々雷に悩まされています。
自宅では停電になったこともありましたが、今回当院では突然インターネット回線が遮断されてしまいました。
当院の電話はインターネット回線を利用しているので、午後は電話も通じなかったと思います。
もしかするとご迷惑をおかけしたかもしれません。
明日インターネット工事会社が来て修理してくれることになりましたので、それまでご迷惑をお掛けすると思いますが、悪しからずご了解ください。
MD値を理解して、緑内障診療を理解する
先日、視野計の読み方を書きましたが、その時にMD値について説明しました。
軽くおさらいをしておくと、MD値というのは、同じ年齢の正常者と比較した視野の欠け具合を表したもので、緑内障の場合、緑内障が悪化しているかどうかの指標になります。
一般的に、緑内障の場合、MD値が6以下で軽度、6-12で中程度、12以上で重度と判断します。
この視野検査のMD値を数年分まとめて表にすると、緑内障の進行具合がわかります。
数年分のMDを表に記入してみます(上の表の黒い点)。すると、おおよその傾向が見えてくると思います(緑の矢印)。緑の矢印が右肩上がりであれば、緑内障は進行していることになります。また、その傾きが急であればあるほど緑内障が早く進行していることになります。
もっとも、視野検査は自覚検査といって、患者さんの反応を記録したものです。ですから、検査をした時の調子によって、結果がかなり異なります。しっかり頑張って検査をすると良い結果がでますし、昼食後の眠い時間に検査をすると結果が悪くなるかもしれません。そのため、数回分の結果をまとめてから傾向を判断するのが良いと思います。
MD値が年に平均1ずつ増えていれば、それは進行が早いと言えるかもしれません。逆に、0.2程度ずつであれば、10年たってもMD値が2程度しか増えない計算になり、(患者さんにもよりますが)緑内障の進行が緩やかと言えるかもしれません。
MD値が明らかに増えていっている場合、点眼の種類を増やしたり、SLTというレーザー治療や緑内障手術を行う検討をしなくてはなりません。
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