糖尿病患者の内科外来自己中断と糖尿病網膜症
2015.02.10 網膜
本日は白内障手術10件(うち、入院1件、乱視用レンズ3件、乱視多焦点1件)
無事に終わりました。
糖尿病患者の内科外来自己中断と糖尿病網膜症
糖尿病は現在失明の原因2位の病気なので、眼科にとってはとても重要な病気です。
糖尿病の方は基本的に定期検査が必要です。しかし、いくら糖尿病網膜症があったとしても、視力が下がらないと自分が重症かどうかが理解しにくく、そのため、定期検査を辞めてしまう人がいます。糖尿病が悪い人ほど、定期検査を辞める人が多い印象です。外来受診を辞めたとしても糖尿病網膜症が良くなるわけではなく、いずれ悪くなることが多いです。しかし、糖尿病で視力が下がってしまうと、そこからは医師・患者ともにとても大変です。
下の写真の方はいずれも内科・眼科の診察を自己中断したものの、視力が低下したため当院を受診した方です。上の写真は眼球内に出血がたまったもので、下の方に赤い液体がたまって水平面を作っています。下の写真2つは、何が写っているのかが分かりにくいと思いますが、眼球内に出血があるために、眼底写真がはっきり撮れない状態です。こんなにひどくなる前に何とかならなかったのか、と思います。これから治療を始めるのですが、できるだけ視機能を残していきたいところです。
視力のあるうちは、糖尿病網膜症の外来受診の重要性をいくら説明してもなかなか分かってくれないことが良くあります。そんな時にはお手紙を書いて送ったりもしています。下の写真がそれなのですが、プライバシーもあるのでぼやかしてあります。こうすると家族にも読んでもらえて、受診率が高くなります。それでも100%とはいかないのが難しいところです。