廃用症候群(入院すると体力が低下します)
2015.06.08 白内障
本日は白内障手術10件(乱視用レンズ3件)
霰粒腫切開術1件
無事に終わりました。
廃用症候群(入院すると体力が低下します)
私は趣味でジョギングをするのですが、とある本によると3日走らないと体力が急激に落ちるそうです。若い人でもお年寄りでも、1日をベッドの上で過ごしてしまうと、どこも体を動かさなくなってしまいます。健康な人であっても、ベッドで1週間安静にしていると足の筋力は20%、2週間で40%も低下して体中の関節が固くなったり、歩行が困難になると言われています。これらは過度な安静が原因で、場合によっては認知症や精神症状なども生じやすくなってしまいます。
当院でも時々「認知症だから入院したい」と言われることがあります。もちろん、手術後家族の送迎が難しい場合は入院も仕方がないのですが、環境の変化によって認知症が悪化してしまう事もあります。また、入院のベッドには徘徊防止柵がないため、あまり徘徊が多いようだとスタッフが対応しきれないこともあります。
廃用症候群や認知症を予防するためにも、住み慣れた環境を変えないことが患者さんにとって望ましいとされています。単純に「入院させて病院に任せていれば安心」というわけではありません。
現在当院での白内障手術は創口がとても小さく、早期の社会復帰が可能です。ですから、(程度にもよりますが)軽度の認知症がある方の場合、日帰り手術というのも良い選択だと思います。