いろいろな多焦点眼内レンズ
2016.01.07
今週は白内障手術13件、翼状片1件、結膜弛緩症手術1件を行いました。
皆さん無事に手術を終えました。
いろいろな多焦点眼内レンズ
多焦点眼内レンズというと、「遠くも近くも見える夢のレンズ」と思いがちですが、実際には欠点があります。
くっきり度合いが減ったり、眩しく感じたり、色の濃淡が分かりにくくなったりすることがあります。
そのため、最近では加入度数を減らしたレンズが発売されるようになりました。
加入度数がしっかりある場合は、遠くと近くが見えます。逆に、中間距離の視力が若干出にくいことがあります。
加入度数が少ないと、遠くと中間距離(パソコンの画面くらい)が見えます。
加入度数が少ない場合、近くを見るときにはやはり眼鏡が必要になってしまうのですが、くっきり度合いが減ったり、眩しく感じたり、色の濃淡が分かりにくくなるという欠点が緩和されます。
多焦点眼内レンズはただでさえ費用がかかる手術なので、その分「高いレンズを使ったのにくっきりしないなんて何事か!」ということになりやすいのですが、加入度数が少ないとこういうトラブルが減ることになります。
もちろん、加入度数がしっかりあった方がいい場合もあるので、そのあたりは患者さん一人一人と良く相談して決めています。
レンズを入れた後の目の写真。回折型多焦点レンズ特有のギザギザがレンズの表面に見えます。