ヘルペス結膜炎
2017.07.10 オルソケラトロジー
本日は白内障手術を14件行いました(入院2件、乱視用レンズ5件)。
みなさん無事に終わりました。
ヘルペス結膜炎
結膜炎という病名は、結膜に炎症を起こす病気の総称になります。結膜炎の原因として多いのが細菌・ウィルスが多くて、他にもあります。
実際に菌やウィルスが診察で見えるわけではないので、充血の仕方、目やにの様子などをもとに判断をします。特徴的な所見が見えたら原因がある程度はっきりするのですが、そうでないことも多くあります。
これは充血、目やにを主訴に来られた方です。結膜炎があります。流行性角結膜炎だといけないので、迅速キットでチェックしましたが陰性でした。当初は抗生剤で点眼治療を行いましたが、なかなか治らないのと、所見が単純ヘルペスが原因のように感じたので、抗ウィルス薬を投与しました。
すると、すぐに治ってしまいました。診断的治療といって、これで単純ヘルペスが原因だ、と言うことが分かりました。ヘルペス性結膜炎では皮膚に水疱ができる、と言う事でしたが今回は見当たりませんでした。普段多く診る病気ではありませんが、治りにくい結膜炎を診た時は色々な可能性を考えるのが重要です。
オルソケラトロジーを試した方の経過2(乱視のある方)
2013.09.09 オルソケラトロジー
本日は白内障手術5件
翼状片手術2件を行いました。
みなさん無事に終わりました。
オルソケラトロジーを試した方の経過2(乱視のある方)
オルソケラトロジーは角膜乱視の多いかたには適応がありません。
角膜乱視については、以前の記事を参考にしてください。
オルソケラトロジーのレンズが角膜の表面で安定しないからです。従来のオルソケラトロジーでは、1D以上の角膜乱視のある方には適応になりませんでした。
今回は、1Dを超える方の経過です。
眼鏡なしの視力は0.1 近視の度数は-2.25でした。角膜乱視が1.65Dあるので、オルソケラトロジーの適応になるかどうかが気になりました。
角膜の形を見ると、 上下方向のカーブが強い(黄色)ことがわかります。上下方向のカーブが強いという事は、レンズが上下にパタパタ動いてしまう可能性があります。ですから、従来のオルソケラトロジーではレンズが安定しません。
最近発売した「オルソKプレミアム」は、2Dまでの角膜乱視のある方に、角膜の形状にあわせたオルソケラトロジーを作成できるというものです。「プレミアム」という名前がついていますが、値段は従来と変わりません。ですから、この方はオルソKプレミアムの良い適応です。(乱視のある方にも装用できますが、乱視は減らさないとされています)
コンタクトをつけて1時間様子をみたところ、下のようにきちんと近視が矯正できました。
これは、コンタクト使用前後の比較です。中心部分が濃い青色になっていて、きちんと角膜の中央で近視が矯正されていることを示しています。裸眼視力も0.5まで増えていました。
おそらく1晩使用すればかなり近視が減ることでしょう。
オルソKプレミアム
http://www.ortho-keratology.net/assets/files/pdf/ortho-k-premium.pdf
近視をおさえる治療 その2 特殊コンタクトレンズ(オルソケラトロジー)
本日は
白内障手術5件
眼窩脂肪ヘルニア手術1件
結膜のう形成術1件
を行いました。
結膜のう形成術の方が明日流涙が止まっているか気になります。
涙点を塞いでいた涙丘も少し切って小さくしました。
近視をおさえる治療 その2 特殊コンタクトレンズ(オルソケラトロジー)
今回は、近視の進行を抑える効果がわかってきた、特殊コンタクトレンズ(オルソケラトロジー)について説明したいと思います。
オルソケラトロジーとは、オルソケラトロジーとは、 特殊な形のコンタクトレンズをつけることで 角膜の形状を変えて、近視を軽くするという方法です。
軽度から中等度の近視に効果があります。 コンタクトレンズを夜寝る前につけて、つけたままで寝ます。
昼間はコンタクトレンズをはずしても近視を矯正した状態を 維持することができます。
オルソケラトロジーが近視進行を抑える理屈は結構難しいです(読み飛ばしてもらって結構です)
学童期に近視が進行する原因として、周辺部網膜におけるピントのずれが注目 されています。周辺部網膜でピントがずれると目の奥行(=眼軸)が伸びて近視が進むという体の仕組みになっています。 オルソケラトロジーは、角膜の形状を変えることで、周辺部網膜のピントのズレを軽減することができます。
では、どのくらい近視進行をおさえるかというと、大体下の表のようになります。
大体3割程度近視を抑えると思えば良いようです。逆に言うと、7割は進んでしまいます。近視が10進むところが7で済むということですね。オルソケラトロジーを使用すると「全く近視が進まなくなる」と考えてはいけません。
問題点は1番は値段です。自由診療なので、各クリニック毎に値段が違います。両目で10から30万円程度かかりますし、診療費も自費になってしまいます。