近くにピントを合わせたときの遠くの見え方
今週は白内障手術を12件
ICL手術を2件行いました。
皆さん無事に手術を終えました。最近とても忙しくてブログの更新がおろそかになっていました。出来る範囲で更新していきたいと思います。
ICLの人は翌日から裸眼視力が1.5出ていて、経過良好でした。ICLの手術は両目を行っても手術室に入ってから出るまで20分もかからないのですが、術後結構疲れる人が白内障手術よりも多い印象です。手術件数が多くなってきたのでとっても手際よく手術をしていると思うのですが。
近くにピントを合わせたときの遠くの見え方
最近このブログで質問があったり、患者さんに聞かれることが多くなってきたのがこの質問。
通常遠くを見るときはレンズの度数を0に合わせて、手元50センチを見るときはレンズの度数を-2位に合わせます。ピントが合わない部分は眼鏡を掛けることになります。
以前合った質問では、-1(遠くと近くの中間)に合わせたら、近くも遠くもそこそこ見えるのでは?というものです。これは人によって異なり、手術をしてみないと分かりません。可能性として高いのは、近く用と遠く用の両方の眼鏡が必要になることです。運が良ければ、遠くの視力が出ることもあるのですが、それに期待して手術をすると期待より見えにくくてがっかりするかもしれません。少なくとも、運転する時には視力が0.7以上必要なのですが、これに達しない可能性が高いと思います。
一方で、先週手術した人は-2に合わせたのに裸眼視力で遠くが良く見えて、普段あまり眼鏡が要らなくなったと言って喜んでいました。ただ、これは全員には当てはまらないので注意が必要です。アンケートを見て、私もとても嬉しくなりました。
ピントが外れたときのぼやけ方は個人差がとても多いです。そのため、遠くにピントを合わせたときには近くは眼鏡が必要で、近くにピントを合わせたときには遠くは眼鏡が必要と思っていた方が良いと思います。
3次元前眼部OCTを用いた白内障の術前検査
昨日は白内障手術15件(うち多焦点眼内レンズ2件)
霰粒腫切開術1件
無事に終わりました。
3次元前眼部OCTを用いた白内障の術前検査
白内障の手術を申込みすると、色々検査を行います。手術を申し込んだ時に検査して、もう一度来てもらいます。その次が手術日と言う事になります。手術前に2回来てもらうのは理由があって、申し込み時の検査で異常があったときに次の外来で説明する必要があること、もう一つは同じ検査を2回日を変えて行う事で検査精度を上げたいと言う事です。
眼軸長検査は、眼内レンズの度数決定に非常に重要な検査になるのですが、これは手術後の裸眼視力を決定するような大事な検査なので、これは2回行います。
今回説明するのは角膜形状解析検査(CASIA2)と言うものです。この機械は最先端の機械なので、県内でもまだ数台(多分4-5台?)しか導入している施設がありません。これを行うと角膜という部分を詳細に検査することが出来ます。
右下の写真は角膜断層図です。白内障の断面を見ることができます。白内障は結構分厚い事がわかります。虹彩が押し上げられているのも分かります。
赤い四角で囲った高次収差というのは、術後視力に影響する大事な数字です。HOAsと書いてあります。SAというのも視力に影響します。これは眼鏡で矯正できない乱視を意味します。そのため、この数値が高いと手術後に視力が出にくい可能性がある事を示しています。そのため、これで異常値が出た場合は術前に患者さんに伝える必要があります。若い頃に目にけがをしていて、傷がすっかり治って診察で分からない感じだったのがこの検査をすると異常として出ることもあります。
多焦点レンズを使用する人にはこの数値はとても重要です。高次収差が多い場合は、多焦点レンズを用いると術後視力が出にくい原因になることがあるのです。このような場合は、通常の単焦点レンズを勧めることになります。手術をして喜んでいただきたいので、その人にいちばんふさわしいレンズを選択する助けになります。
CASIA2が当院に導入されました
今週は白内障手術17件、翼状片1件を行いました。
皆さん無事に手術を終えました。レーシック後の人もいたのですが、眼内レンズの度数もほぼ計算通りあいました。
CASIA2が当院に導入されました
前眼部OCTと言う機械です。角膜、水晶体、結膜など目の表面に近い所を観察することができます。人体で撮影するOCTの様に、目を輪切りにして観察することができます。
下の写真は緑内障手術後の写真です。専門的な話ですが、ブレブを観察することができます。緑内障の手術がうまく機能しているのかが良く分かります。通常の診察ではこのような角度で診察することはできないので、重宝します。
他にも、白内障手術の術前評価にも有用です。厚生省が定める先進医療に認定されている機械です。日常の診療に役立てていきたいと思います。
手術当日はテレビあまり見ないように!(両眼同日白内障手術)
今日は白内障手術を16件行いました。
皆さん無事に終わりました。
手術当日はテレビあまり見ないように!(両眼同日白内障手術)
今日は全然大した記事ではないのですが・・・手術後患者さんの様子をうかがうと
「手術後良く見えたものだからテレビをずっと見てたら目が痛くなった」なんて言われました。
そりゃそうですよね、手術後は目の表面荒れてるし、手術の傷もあるし。
手術当日は早めに寝てくださいと指導しているのですが、どうしても見たくなってしまうようです。私はICL手術後は疲れて早く寝てしまったので、あまりゴロゴロせずにすみました。
当院では年末に向けて大掃除です。いつも掃除しない場所はやはり埃が溜まっています。今日は換気扇のなかを掃除しました。換気扇のホコリは院内から出る場所だったりもしますが、やはり埃があると掃除したくなります。スタッフがチェックリストに沿ってきれいにしてくれるので助かります。