新しい多焦点レンズ
2020.09.28 白内障
白内障手術の技術の進歩のスピードはものすごいです。昨年出たばかりの3焦点レンズも、術後患者さんの満足度が高いのでびっくりしましたが、最近は5焦点レンズが話題になっています。レンズの名前はIntensity(インテンシティー)と言います。
焦点の数が多ければよい、というわけではありません。目に入った光をロスなくうまく使用でき、かつ遠くも近くも見えることを追及した結果こうなるのだそうです。
3焦点レンズ(パンオプティクス)は眼内に入った光の88%が利用できるのですが、この5焦点レンズだと93.5%が利用できるようで、遠くも近くもくっきり見えるようになります。
国内で認定されていないレンズのため、選定療養は使用できず、自費診療となります。
患者さんのアンケート
2020.02.19 白内障
新しい多焦点眼内レンズ 3焦点眼内レンズ(先進医療適応)パンオプティクス 「AcrySof® IQ PanOptix® Trifocal」
新しい多焦点眼内レンズ 3焦点眼内レンズ(先進医療適応)パンオプティクス 「AcrySof® IQ PanOptix® Trifocal」
ESCRS(ヨーロッパ屈折矯正学会)で、注目を浴びていた3焦点レンズが先日国内で販売されました。先進医療に認定されている、初めての3焦点レンズになります。
従来の2焦点レンズとの違いは
・遠く・中間距離・近くまでまんべんなく視力が出る
・目に入った光のロスが少ない
ことにあります。色々な複雑なテクノロジーが使われているのですが、結局のところ私のような実際に患者さんを手術する立場で一番大事なのは「患者さんが喜んでくれるのか」という一言に尽きます。なので、新製品は一番初めには使わなくて、まずは色々な眼科医に様子を聞くことにしています。
このレンズの仲間に話を聞くと、患者さんはとても喜んでくれるレンズだということでした。
先日当院で使用した結果でいうと、とても満足感が強かったです。
手術後 裸眼視力 遠方1.2 近方0.8でした。
他のレンズではこのように遠くも近くも視力がでることはあまりありません。夜の運転では光が散って見えると言う事でしたが、許容範囲内ということでした。他の多焦点レンズよりも価格は高いですが、相応の結果が得られていると感じました。
石のように硬い白内障
本日は白内障手術を14件(うち多焦点2件、乱視用レンズ4件)、霰粒腫切開術1件
無事に手術を終えました。
石のように硬い白内障
当院では通常の白内障症例だけでなく、難しいタイプの白内障手術も引き受けております。
水晶体の支えが弱くなっている白内障、角膜の細胞が減っている白内障などは通常よりも難易度が高くなります。「白内障手術をうけたくない」と言って頑張っていた人がどうしても見えなくて困ったと言って眼科を受診した場合、白内障が通常よりも進行していることがあります。特に、片目の白内障手術を終えている場合、もう片目が見えなくても不自由しないことがあって、反対目の白内障がかなり進んでしまう事があります。
そんな場合、白内障は石ころのように硬くなることがあります。通常白内障は超音波で破砕しながら吸引するのですが、先日あった症例では固すぎてとても砕けませんでした。そのような場合、水晶体を砕かずに、傷口を大きくして水晶体を丸ごと出してしまう事ができます。
手術後の傷の治りが遅かったり、視力が出るのに時間がかかってしまいますが、非常に硬い白内障の場合はこのような対応をすることがあります。
見るからに真っ黒です。向かいにあるカレー屋で豆カレーがあるのですが、そこで使用されるレンズ豆と同じ形をしています。それにしても黒いです。良くこれで今まで物を見ていたのだなと思います。
ちなみに、上が前側(角膜側)、下が後ろ側(硝子体側)です。前の方が平らで、後ろがとがっているのが分かります。
出来ればここまで悪化しないうちに手術をしてもらいたいものです。