もりや眼科

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進行した白内障がきっかけで生じる緑内障発作

2015.02.24

本日は白内障手術12件 うち乱視用レンズ2件

無事に終わりました。

緊張の強いとおっしゃっていた方には沈静をかけたので、多少は楽に手術を受けていただけたと思います。

 

進行した白内障がきっかけで生じる緑内障発作

 

通常の白内障であれば、よっぽどでなければ手遅れというのはなくて、いつ手術しても本来の視力に戻ります。よっぽど進行した白内障の場合、白内障を細かく砕いて吸引するのに苦労することはありますが、他の眼疾患がなければ基本的に視力は上がります。

 

白内障も色々なタイプがあるのですが、水晶体の厚みが分厚くなっていくタイプの白内障があります。水晶体が厚くなると、目の中の水の通り道が塞がってしまい、眼圧が急上昇してしまうことがあります。これを緑内障発作と言います(以前記事にしました)。もともと眼が小さい方に生じやすい病気です。これになると、白内障になっていて見えないだけでなく、突然激しい痛みが生じてしまいます。また、眼圧が上がったまま時間が経ってしまうと、視神経が傷んでしまって失明してしまうことがあります。そうなってしまうと、いくら白内障手術をしても視力がうまく回復しません。 狭隅角

 

これは進行した白内障のために緑内障発作になった方の写真です。虹彩に穴を開けることで水の通り道を作りました。虹彩に穴を開けて緑内障発作を治療する方法については以前の記事を参照してください。

 

視野検査をしてみると、以下の通り。右は正常ですが、左はとても狭い範囲しか見えません。こうなると、白内障手術をしても視野が回復することはありません。

  左緑内障発作後視野

乱視も矯正できる多焦点眼内レンズによる白内障手術

2015.02.16

本日は白内障手術11件 (乱視用レンズ5件、入院2件)

すべて無事に終わりました。

乱視も矯正できる多焦点眼内レンズによる白内障手術

以前多焦点眼内レンズによる白内障手術について説明しました。

メガネの依存度が減る、というメリットがある一方で、適応を間違えて使用してしまうと患者さんの満足度が少なくなってしまうという特徴があります。

特に、乱視があると裸眼視力が出にくくなるのですが、白内障の手術を受ける人の3人に1人以上は乱視を矯正しないと視力が出にくい目をしています。以前までは乱視用多焦点眼内レンズがなかったため、乱視が強い方は多焦点眼内レンズの適応にはならなかったのですが、最近になって乱視も矯正できるタイプが出ました。

当院で使用したのは60代の方です。矯正視力は0.5でした。

白内障1

こんな白内障です。反対目はすでに白内障手術済みなのですが、遠くにピントがあうタイプの単焦点眼内レンズが入っていました。本人の強い希望もあり、今回多焦点眼内レンズを使用する事になりました。

術前検査を行ったところ、角膜乱視が1.5Dあることが分かりました。1D以上の乱視は裸眼視力に影響します。そのため、乱視用のレンズを使用する事にしました。

手術前の矯正視力は0.5でした。

白内障2

手術後の写真なのですが、眼内レンズが眼の中にはいっています。乱視の角度を示すマーカー(赤丸)がついているのが分かるでしょうか?ちなみに、緑の矢印の先で光っているのが多焦点レンズの表面の反射です。

手術後の乱視の度数は0.25Dととても少なくなりました。手術後1週間での裸眼視力は遠方で1.2、近方で1.0ととても良好でした。患者さんもとても喜んでいました。スーパーで買い物をしたときの値札が良く見えるようです。

 この多焦点レンズは合う人(近方や遠方の裸眼視力が上がりやすそうな人、上がりにくそうな人)、満足してくれる人と、そうでない人がいます。そのあたりをしっかり見極めて使用すれば良いレンズだなと思います。

 

白内障による複視

2015.02.02

本日は白内障手術11件(乱視矯正眼内レンズ3件)
翼状片手術1件
皆さん無事に手術が終わりました。

白内障による複視

 複視というのは、物が2つに見える事です。複視の原因として一般的なのが、両眼での視線が一致しないことで生じるものです。両眼で見ている向きが異なると、物が2つに見えることがあります。

しかし、そうではなくて、片目でも物が2つに見えることがあります。これを片眼複視(へんがんふくし)といいます。文字をみるような細かい仕事をしている人にはなかなか辛い症状です。その原因として多いのが白内障です。水晶体の濁り方は人それぞれなのですが、ある種の白内障になると、光が散乱して眼球内に入ることで物が2つ(もしくはそれ以上の個数に)見えることがあります。

hakunaisyou

 実際に複視を訴えていた方の白内障です。中心の濁り(赤丸の中)が濁っていて、これが複視の原因と考えられます。矯正視力(眼鏡をかけた視力)は右1.0 左0.9と悪くはないのですが、日常生活に支障があるという事なので手術をすることになりました。

白内障手術をして、3時間でくっきり見えるようになったという事です。現在では裸眼で両眼ともに1.2の視力が出ていて、とても快適の様でした。

 

白内障手術で乱視が減る

2014.10.06

本日は白内障手術9

涙点閉鎖術1

翼状片手術1件行いました。皆さん無事に終わりました。

白内障手術で乱視が減る

うちでは乱視用眼内レンズは結構高い割合で使用していて、平均すると3割程度の患者さんに使用しています。値段が高いレンズですが、その分メガネなしで視力が出る方が増えるので、とても喜ばれます(患者さんの支払う費用は変わりありません)。

先日行った患者さんの乱視がとても強くて、4Dという高度な乱視でした。

2014年09月29日16時49分58秒

手術後の乱視は0.5Dまで減らすことができました。なかなかここまで乱視が強い方はいらっしゃいませんが、乱視が少しでも減るように頑張りたいと思います。

強度近視の白内障手術

2014.09.08

今回は
白内障手術23件
硝子体手術12件
翼状片3件
眼瞼腫瘍切除2件
霰粒腫2件
かなりハードでしたが、無事に終わりました。糖尿病網膜症は依然としてかなり重症な方が続いています。

強度近視の白内障手術

近視の度数はD(ジオプター)という単位で表しますが、強度近視は-6Dを超えるものを言います。
当院では-17Dというかなり強度の近視の方の手術を行いました。
裸眼視力(メガネを付けていない時の視力)は0.03
矯正視力(メガネを付けた時の視力)は0.5でした。
眼軸(目の奥行の深さ)通常は22ミリ程度ですが、26.5ミリと長くなっていました。
白内障のタイプも、核白内障といって近視が強くなるタイプの白内障でした。

 核白内障反対の目
左が核白内障の写真です。水晶体の真ん中が濁っています(赤矢印)。
反対目(右の写真)と比較すると分かりやすいと思います。

今回、片目の白内障手術でしたが、手術しない目はコンタクトレンズを付けているということでした。
そのため、両目のバランスを考えて、今回手術する目は遠くを見やすくするように度数設定しました。
手術は6分で終了。特に手術しにくいという感じではありませんでした。
手術後はごくわずかに近視がある程度(-0.75D)で、裸眼視力は0.7でした。メガネなしで車も運転できるようになってとても喜んでいました。

手術で使用するレンズの度数設定はとても重要です。強度近視の方はあまり遠くに度数を合わせない方がよい場合もあります。そのため、患者さんひとりひとりと良く相談して決めています。




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