いろいろな種類の白内障(核白内障について)
2012.09.03 白内障
今日は白内障の手術を4件行いました。
無事に手術を終えました。
先日は私の先輩眼科医が2名来られました。
どちらも私が目標としている医師で、私も負けないように頑張らないといけないと思いました。
いろいろな種類の白内障(核白内障について)
一口に白内障と言っても、いろいろな種類があります。
その中でももっとも一般的である、核白内障について説明したいと思います。水晶体の芯に相当する部分は核といって、水晶体の中でもっとも密度の濃いところです(イラストの黄色い部分)。
右側は診察で使う顕微鏡で見た図なのですが、赤い部分は水晶体で、その中に核があるのがわかります(青矢印)。
年齢とともに、水晶体の外側から水晶体細胞は増殖し続けます。結果として、水晶体細胞はどんどん凝縮していきます。その結果、核の凝縮は年齢とともに進み、核白内障になります。
上は核白内障の写真ですが、これは一般的な60代の方の水晶体です。水晶体の核がどこにあるのか、分かると思います。生後すぐの赤ちゃんの水晶体は全くと言っていいほどクリアですが、さすがに60歳ともなると、このくらいは誰しも濁っています。ただし、視力が低下していなければ殆ど気にする必要はないと思います。
上の写真はもう少し進んだ核白内障です。先ほどより核がはっきりしていますね。これくらい混濁すると視力低下を引き起こしますので、手術適応になります。また、核白内障の特徴として、「近視がすすむ」というものがあります。これは核が濃縮されることで、屈折力(光の曲がりかた)が増えるためです。そのため、核白内障が進行している方は頻繁に眼鏡を作り直している方もいらっしゃいます。
白内障は進行するとともに黄色⇒茶色とだんだん色が濃くなっていきます。あまり進行すると、水晶体が固くなるので、それを破砕するためのエネルギーが多く必要になることがあります。
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