赤ちゃんの内斜視
2017.05.30 もりや眼科
今回は白内障手術を14件行いました。
無事に終わりました。
赤ちゃんの内斜視
先日「0歳の子供の視線が片方外れるが大丈夫か?」という主訴で受診がありました。
内側の白目の部分が少ないので、目が内側に寄っているように見えるのです。これは偽内斜視といって実際に目が内側に向いている訳ではありません。今回フラッシュ当てて写真を撮っているのですが、そのフラッシュの反射は黒目の丁度中心にあります。そのため、目は正面に向いていますよ、と言う事になります。
また、先日お話したスポットビジョンスクリーナーで、屈折異常(遠視や近視)がないかどうかもチェックしました。通常3-4歳にならないとできないこの検査が0歳で出来てしまうなんて驚きです。今回の方は特に異常なく終わりました。凄い器械です。
スポットビジョンスクリーナー
http://welchallyn.jp/product/visionscreener/visionscreener.html
白内障手術の傷口
本日は白内障手術を14件
無事に終了しました。
白内障手術の傷口
普段やっている白内障手術について。
恐らく手術後に自分の目をみて傷口がどうなっているのかを見る人はほとんどいないと思います。
当院では2ミリ台の傷口をつくって手術を行っています。
このように、スリットナイフというナイフで目に傷をつけます。そこから白内障を吸いだしていきます。
傷口が3ミリ台以下くらいだと、傷を縫合しないでも閉じてしまいます。これを自己閉鎖といいます。縫合してしまうとどうしても乱視が生じやすくなる為、自己閉鎖させた方が見え方が良くなります。
これは手術後の写真です。眼内レンズが目に入っているのが分かります。赤い矢印の先に傷があるのですが、白っぽくなっているのがわかります。創口を意図的にむくませることで傷を閉じやすくしています。
この浮腫みは手術の翌日には殆ど無くなっています。数日すると傷の閉じ具合が良くなるのですが、初めのうちは傷がしっかり閉じている訳ではないので目を触らないように注意してください。
持続的血糖測定装置 Freestyle Libre Pro
今回は白内障手術 14件
翼状片手術1件行いました。
今日は大学受験生が見学にきてくれました。
外来を一通り、検査、手術も見学しました。実際に若い人は医療現場に触れる機会がないとおもうので、いいきっかけになればと思います。
持続的血糖測定装置 Freestyle Libre Pro
眼科は糖尿病と深い関係があります。糖尿病の3大合併症の一つである糖尿病網膜症はとても失明しやすい病気です。そのため、患者さんの血糖コントロールがうまくいっているかどうか、いつも気になるところです。
通常糖尿病の評価は血糖値を用いますが、その時点での値を調べているにすぎないので、1日のうちで血糖がどのように推移しているのかを調べることが困難でした。
実際に10回検査しようと思うと、10回指先に傷ができていました。今回は特殊な装置を上腕につけているだけで、15分ごとに血糖を図ってくれる装置です。
上の写真のように、専用の機械を肩に取り付けます。実際にこの機械を付けながら水泳もできますし、お風呂にはいることもできます。
私もこの機械を付けてみました。5月16日、お昼にうどんをたべました。ここで血糖値がぐっと上がっています。血糖値がさがったのは16時くらいでしょうか。消化されるまでに4時間程度かかっているのが分かります。(時間軸の1目盛り2時間です)
夕食ではあまり血糖は上がっていません。また、5月17日は中華を食べたのですが、炭水化物の割合が少な目だったせいか血糖値の急上昇は認めていません。
あと、毎日ですが睡眠中の決闘はずいぶん低めになっています。おなかが減っておきるわけではないのですが。最近早朝に足がつるのですが、低血糖も引き金になっているのかもしれません。
血糖値の上昇具合で食事内容を考察できる、というのもとても良いことだと思います。この機会が普及すると良いですね。
緑内障に効果のあるサプリメント
2017.05.09 もりや眼科
本日は白内障手術10件(そのうち istent 併用白内障手術2件)
眼瞼内反症手術1件
翼状片手術1件
無事に終わりました。
緑内障に効果のあるサプリメント
患者さんから、「カシスは緑内障に効くのですよね?」と聞かれました。
現時点で緑内障に効果があると証明されている治療は眼圧を下げる事のみですから、「カシスは緑内障に効果ありませんよ」と説明するととても仰天していました。
緑内障は網膜の血流障害が原因で、眼球に入る血管が網膜に到達するときに90度折れかえっているため、この部分で血流障害が生じてしまうのです。そのため、眼圧を下げることでこの部分にかかる圧力を減らして血流障害を防ぐ・・という理屈です。これがカシスでどうこうなるとは聞いたことがありません(何か論文があるのであれば是非ご紹介ください)
ブルーベリーが目に良い、という話は良く効きますが、実はこれを証明した論文は私の知る限りではありません。網膜のロドプシンというところにブルーベリーのアントシアニンが効くと言うのですが、その根拠もはっきりしません。むしろ、薬でなくて食品なので「効果がなくても問題にならない」という点が重要なのかもしれません。企業としては「売れるから作っている」、買う方としては「安心するから効かなくても買ってしまう」という事が成り立っているという事なのでしょう。
カシスもほぼ同様で、販売している会社は顧客に「効くかもしれない」雰囲気を出して、しかも「薬と違って食品ですよ」と言い逃れられる環境も作って売り上げを伸ばしています。それは会社が悪いと一概には言えなくて、それでも買ってしまう顧客がいるからこそ販売している、ということなのでしょう。大変売れる様で、沢山の会社が販売しているようです。