特殊な白内障(帯状角膜変性)
本日は白内障手術を11件行いました。
無事に終了しました。
特殊な白内障(帯状角膜変性)
当院のように白内障を沢山手術していると、いろんな症例に出会います。
先日治療した方ですが、白内障だけではなくて帯状角膜変性症という病気を持っていました。
我々の目にはレンズが2枚入っています。水晶体と角膜です。どちらも凸レンズの役割をしているのですが、当然濁ると見えづらくなります。水晶体は年齢の影響で濁り、白内障になります。角膜が濁って見づらくなることは多くはありませんが、いくつかの病気で濁ることがありますが、そのうちの一つが帯状角膜変性症です。
帯状角膜変性の原因はカルシウムの沈着です。角膜の中心部よりやや下方に濁りが出るのですが、濁りが瞳孔を塞ぐと視力が下がってしまいます。
上の写真は帯状角膜変性の方です。この写真は上の瞼を持ち上げているので瞳孔の一部が見えますが、普段は瞳孔が見えない状態になっていて、視力が出ません。
治療方法として、EDTAや塩酸などで濁りを溶かす方法、特殊なレーザーで混濁毎角膜を薄く削ってしまう方法があります。今回は塩酸で濁りを溶かしました。
少しだけ濁りが残っていますが、大体綺麗に出来ました。これで矯正視力が0.6から1.2まで上がりました。最近反対目も同様の処置をしたので、どれだけ視力が上がるのか、とても楽しみです。
平成28年の治療実績
2017.01.20 手術実績
平成28年の治療実績をまとめました。
昨年よりも、さらに手術件数が増えました。硝子体手術もかなり多くの件数をこなしています。
それに比例して、スタッフや医師の人数が増えました。
眼科検査のスペシャリストであるORTが4人体制になります。こんなにORTが多い眼科はそう多くないと思います。
また、看護師も4人になりました。硝子体注射は必要であれば原則その場で行いますが、看護師が手際よく準備してくれるお陰で可能になります。
医師も、東京から招聘しており、時々2診体制になりました。4月からはほとんどの平日で2診になります。
理想の眼科にすべく、まい進したいと思います。
もりや眼科 平成28年 治療実績
(H27年1月~H27年12月)
・観血的手術 合計 850眼
・白内障手術 705 件
・網膜硝子体手術 91 件
・緑内障手術 9 件
・翼状片手術 16 件
・眼瞼下垂手術 24 件
・眼瞼内反症手術 5 件
・涙器に対する外科的治療 合計 50眼
・涙点プラグ挿入術 48件(ドライアイに対する治療)
・鼻涙管チューブ挿入術 2件(流涙症に対する治療)
・ボトックス治療(眼瞼痙攣治療) 合計 21眼
・抗VEGF薬 硝子体注射 合計 137眼
糖尿病黄斑浮腫・加齢黄斑変性症・網膜静脈閉塞症による黄斑浮腫、強度近視による脈絡膜新生血管に対する注射
(アバスチン、アイリーア、ルセンティス)