もりや眼科

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もりや眼科 平成27年7月の手術実績

2015.07.27

もりや眼科 平成27年7月の手術実績

 今月は新しい視力表が一つ増えて、新しいスタッフが一名増えました。外来患者数は多いのですが、なるべくお待たせしないようにしたいと思っております。8月初めに待ち時間調査を行いますが、そんなに待たないんだろうな・・・

白内障手術  45件

硝子体手術  5件

眼瞼下垂症手術  2件

霰粒腫摘出術 4件

眼瞼結膜腫瘍摘出手術 1件

後発白内障に対するレーザー治療 5件

閉塞隅角緑内障に対するレーザー治療 4件

網膜レーザー光凝固術 5件

涙点プラグ挿入術 2件

涙管チューブ挿入術 2件

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急性閉塞隅角緑内障(緑内障発作)について

2015.07.27

本日は白内障手術12件(うち乱視用レンズ2件)

眼瞼腫瘍切除術1件

無事に終わりました。

 

急性閉塞隅角緑内障(緑内障発作)について

目の中には前房・後房と呼ばれる空間があります。ここには「房水」と呼ばれる水が溜まっています。この水は、後房から瞳孔を通って前房に出ます。

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 しかし、稀に、水晶体が瞳孔をふさいでしまって、房水が後房で溜まってしまうという状態が起きます。これを急性閉塞隅角緑内障(緑内障発作)と言います。緑内障発作になると、激しい眼痛があり、失明する危険性があります。

特に、白内障によって水晶体の厚みが増える年齢(60歳以降)で、小柄な女性は緑内障の発作を生じやすいと言われています。緑内障発作のリスクがある方は、前房が狭いという特徴があります。

 

通常の前房(広い前房)

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  緑内障発作を起こしやすい方の前房

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 緑内障発作を起こすリスクが高い方にはレーザー虹彩切開術(Laser iridotomy : LI)にて、房水の通り道を作ります。下はレーザーで虹彩に小さな穴をあけた後の写真です。緑の矢印の先に黒い穴が開いています。これが房水の通り道となって緑内障発作を防止します。

 無題

本日来院された方は、70代の女性の方ですが、昨日から左目が痛くて仕方がないという事で来院されました。診察すると、眼圧70mmHgで緑内障発作を起こしていました。

眼圧がとても高かったため、眼圧を下げる点滴を行いながら、上記のLIを実施しました。

     無題

 上の写真で赤い矢印の先から光が漏れています。目の中の水が通るバイパスを作りました。しばらく点眼を行いながら2時間ほど様子を見ていたのですが、眼圧が下がる気配がありません・・・もしかすると水晶体がレーザーで穴をあけた部分も圧迫して塞いでいるのかもしれません。

眼圧を早く下げないと視神経が一層傷んでしまうため、白内障手術を行いました。緑内障発作は虹彩と水晶体の間の通り道が閉じることで生じるため、基本的に白内障がなくなったら治ります。水晶体の支えであるチン小帯が弱くなっていて、角膜も高眼圧浮腫を起こしていたので幾らか手術がし辛かったのですが、無事に手術が終わりました。手術後1時間の眼圧は16mmHgと正常値でした!

先ほどご本人に連絡したところ、明るくなったということでしたので、何とか失明は免れたのかと思います。早い対応が出来て良かったと思います。

 

 

糖尿病を急激に治しすぎると逆効果

2015.07.13

本日は白内障手術10件行いました。。1名は緑内障発作術後で前房がとても浅くなっていて、角膜内皮も700と少なくなっていましたが、とてもきれいに手術が出来ました。

もう1名は円背(背中がまるくなる)があって、姿勢保持に不安がありました。体力がもたなければ片目だけの手術にしましょうと言いましたが、結局両眼ともに手術をすることが出来ました。

  糖尿病を急激に治しすぎると逆効果

 糖尿病は文字通り、糖が体に悪さをする病気です。そのため、内科に行くと血糖を下げる治療を行います。血液中に糖分が多いと、体内に糖分を取り込まなくすることによって体を守る仕組みができます。そのため、急激に血糖が低下すると、体内では激しい飢餓状態になってしまいます。

そのような場合でも、高血糖が続くのと同じように糖尿病網膜症が急激に進行することがあります。今回はそのような人の話です。

 60才代の男性です。糖尿病(このときのHbA1c 8)があるという事で眼底検査をしました。

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 良く見るとわずかに出血はありますが、おおむね綺麗です。。

しばらく外来で様子を見ていたのですが、ある時期を境に網膜症が出てきて急激に悪化してきました。

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 上の写真の1年後

急激に網膜出血が増えました。レーザー治療しましょうと言いましたが拒否されてしまいました。そのうち黄斑浮腫も出てきました。

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 黄斑が膨れています。

そのため、以前まで両眼視力1.2あったのですが、このときは右0.3左0.8まで視力が下がっていました。それでも本人は「いや、見えているはず!」と言って治療を受けてくれませんでした。黄斑浮腫は今では良い治療方法があるのですが、あまり放っておくと治療の効果が減少してしまいます。

 

糖尿病の治療がどうなっているか調べたところ、もともとHbA1c14.8あったのですが、4か月で5台まで下げて、以後ずっと5を維持しているという事でした。高血糖ももちろん危険な状態ですが、今回の網膜症はむしろ血糖値の下げ過ぎで起きた可能性があります。血糖値が良い分、「自分に糖尿病網膜症は起きないはず」と思っていたのかもしれません。この方はその後音信不通になってしまいました・・・

糖尿病の啓発はとても大事だと痛感しました。家族のフォローでもあると良いのですが。

 

両目同時の白内障手術

2015.07.06

本日は白内障手術11件

無事に終わりました。

当院では両眼同時の手術を行っています。

メリットとしては、①外来通院の回数が減る

②医療費が少し減る

③点眼が両眼同時に始まって、同時に終わるので左右間違いしにくい

④手術室に入る回数が少なくなる

などがあります。患者さんも医療者側も負担が少なくて済むため、当院では両眼手術の方は殆ど同時に手術を行います。同時手術で良いですか?と患者さんに聞いたときに時々出る質問が「手術の後、見えにくくて困るのではないでしょうか?」という事です。他の眼科では手術後眼帯をしていることろがありますが、その場合は眼帯のせいで全く見えません。手術の器械や手術用顕微鏡が古かったり、白内障が難しかったりすると、手術時に目に負担がかかって視力の回復に時間がかかることになります。最近の手術では切開創がとても小さくなったため、早期から視力が出るようになりました。

今日手術した11件で手術直後(手術後大体10分くらい)の視力を計測したところ、大体0.7から1.0くらいの矯正視力が出ていることが分かりました。1名1.2と言う人もいました。一応車に乗って帰れるかもしれませんが・・危ないのでやめた方が良いですね。もちろん難症例だと視力が上がるまでに時間がかかることもあると思います。

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送迎バスが運行しており、手術後に
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