屈折型多焦点眼内レンズ ISii
2014.04.21 白内障
本日は白内障手術10件 うち入院4件
結膜弛緩症手術1件
すべて無事に終わりました。
屈折型多焦点眼内レンズ ISii
今回は多焦点眼内レンズの話です。保険が適応となる白内障手術で使用するレンズは単焦点といって、ピントが合う場所が1つです。そこからはずれた距離はピントが合わないのでメガネが必要になります。
多焦点眼内レンズは、「メガネをどうしてもつけたくない」という方に適したレンズで、遠くと近くの2点でピントが合うようにできています。
以前の多焦点眼内レンズの記事
多焦点眼内レンズの特徴①
多焦点眼内レンズの特徴② 近くも遠くも見えるしくみ (回折型眼内レンズで説明しています)
多焦点眼内レンズの特徴③ 多焦点眼内レンズが使える人と使えない人
ピントが2か所になる仕組みは大きく分けて2つあります。1つは、回折型レンズ、もう1つは屈折型レンズです。今回はHOYA社の屈折型多焦点眼内レンズ ISii(PY-60MV)について説明しようと思います。
屈折型レンズの仕組みはとてもシンプルです。遠くにピントがあう度数と近くにピントがあう度数が組み合わさって一つのレンズになっています。
ピントがあう場所が2か所ということは、その2点から外れた距離のところはやっぱり見えにくいという事になります。他社の多焦点眼内レンズの中には、中間距離(パソコンを見るくらいの距離)の視力が出にくいものもあります。
ISii(PY-60MV)は、遠くと中間距離にピントがあうように設計された眼内レンズです。近くを見るためにはやはりメガネが必要になことが多いのですが、意外とメガネが要らないという患者さんもいます。
一般的には屈折型眼内レンズは、光の輪(ハロー)やまぶしさ(グレア)が出やすいということですが、ISii(PY-60MV)は光学部デザインがシンプル(3ゾーン)だからか、あまり問題にはならないようです。
視力が出にくい方に対する補助具
2014.04.14
本日は
白内障手術8件(入院2件)
結膜腫瘍切除2件
翼状片1件
皆さん無事に手術を終えました。
視力が出にくい方に対する補助具
眼科をやっていると、さまざまな疾患の患者さんがいらっしゃいます。その中には視力が下がる病気になって来院する方もとても多いです。白内障のように、治療によってもとの視力に戻ることもあれば、緑内障や糖尿病網膜症のように、残念ながら視力が回復しないこともあります。
視力がさがると、生活するうえで色々な不都合が生じます。まずは、両眼で0.7を下回ると運転免許が取れなくなります。また、0.3あたりまで下がると文字を読むことが不自由になってきます。
文字を大きくすれば文字を読むことができる場合、ルーペを使うのはとても簡単な方法です。ルーペの度数によっては、かなりの倍率に拡大することができます。